ACTIVITIES活動報告

ウナギ

今朝の各新聞に霞ヶ浦逆水門の記事が掲載された。逆水門の柔軟運用については以前から議論があったがこれまで実現できなかった。
昨年6月、土浦市議会において逆水門の柔軟運用の意見書が可決されたのを皮切りに、県市議会議長会、東海村議会、つくば市議会でも同様の意見書が可決された。柔軟運用への動きが県下全域に広がっている。柔軟運用への最終判断はあくまでも国であるが、こういった動きを県も無視できないと思う。
■常陸川水門9種類遡上想定■
(2011年2月18日 読売新聞)
霞ヶ浦と利根川を隔てる常陸川水門(神栖市太田)で17日、国土交通省霞ヶ浦河川事務所が新設した魚道の通水試験が始まった。霞ヶ浦と利根川の多様な生物育成と生息の場の確保が目的で、日中に試験的に稼働させ、最適な開放時間などを検証する。
 常陸川水門は1963年、利根川の洪水の逆流と塩害を防止するために設置された。95年度からは、都市用水や農業用水の需要拡大に伴い、霞ヶ浦を水位調節する役割も加わり、水門は閉じた状態が多くなった。深刻な洪水や塩害は解消されたものの、霞ヶ浦の水質悪化につながったという指摘もある。
 現在は年間で約80回程度開放されているが、霞ヶ浦と利根川の水域の連続性を確保し河川環境を改善しようと、県や地元漁協などから魚道設置の要望を受け、2007年11月に着工、昨年6月に土木工事が完了した。総工費は5億4000万円。
 魚道は全長135メートル、幅2メートルで、水門脇の堤防をくぐる構造。遡上(そじょう)する魚に魚道の位置を知らせるため、上流の淡水を下流に流す「呼び水水路」が設けられた。このほか、自然の流れに近づけるためのブロックや、堤防内でも外と同じ明るさを保つ光ファイバー照明などを設置したのが特徴。遡上する魚としてウナギ、ウグイ、ワカサギ、アユなど9種類を想定している。今後、監視カメラや遠隔操作装置の設備工事を行い、来年度中に完成する見通し。
 通水試験には県や地元の漁業関係者ら約50人が参加した。漁協関係者からは「魚道の効果に期待したい」との声の一方で、「(遡上する)魚種が限られるのではないか」という指摘もあった。