ACTIVITIES活動報告

宮城県の災害廃棄物処理(がれき処理)の現状視察①

2日間の工程で、民主党県議団の内4名で宮城県へ災害廃棄物処理(がれき処理)の現状視察へ行ってきました。宮城県では4つのブロック(気仙沼、石巻、宮城東部、亘理名取)に分けて沿岸12市町から処理の委託を受けて処分しています。3年以内を目標になるべく宮城県内で処理することを目標としておりますが、なんせ通常の20年分以上の膨大な量(約1569万トン)であり、放射線量などをしっかりと測定し、安全なものを他県へお願いできればという方針です。

まずは、最初に訪れた気仙沼処理区付近でたまたまお会いした地元のお母様方と長話をしました。震災時、ちょうどここが地区の避難場所だった(実際、かなりの高台でした)のでみんなで避難したが、ここまで津波が押し寄せ93人の方がお亡くなりになったとのことです。また、仮設住宅の状況、がれき処理のことなど。私たちが、茨城県でがれきの受け入れを検討しており、その処理状況などの視察に来ましたと告げると、是非協力してほしいとおっしゃていました。大震災時のつらい話に対して、どのように応えていいのか悩みました。

近くにいたおじいちゃんは、娘夫婦の家があった土地をきれいに維持するため、そして亡くなった5歳の孫のためにもここへよく来るそうです。

続いて、4ブロックの中でも一番発生量の多い石巻ブロックへ。石巻ブロックの県全体の発生量に占める割合は47%にも上るとのこと。ここで、宮城県全体の処理の流れなども伺いました。災害廃棄物の処理の流れとして、まず、被災地それぞれの市町村で可能な限り選別して処理するが、市町村で処理できないものを、県が管轄する4つのブロックの仮置き場へ運搬し、そこでも選別、そして放射線量を測定したうえで、さらに2次仮置き場へ運搬し処分するいう流れです。選別も粗選別をしたうえで、さらに手作業での2次選別を行い、可燃物、不燃物の分別はもちろん、リサイクルできるものはリサイクルした上で、焼却処分する流れです。

上の写真は30センチ以下に砕かれたがれきから、木くずや廃プラスチックなどを機械と手で選別するところです。再利用できない木くずは、燃料などにするため細かく破砕。

焼却炉はストーカ炉3基とロータリーキルン炉2基の計5機で、最大一日1500トンを処理できるとのことですが、現在はまだロータリーキルン炉1基のみが稼働状態で、8月までに5基全てが稼働予定とのことです。因みに茨城県の年間ごみ総排出量は約100万トンであります。