ACTIVITIES活動報告

茨城県が公衆無線LANの設置推進へ

茨城県が無料で使える公衆無線LANの環境整備に乗り出すことになりました。まずは外国人旅行者が立ち寄りそうな観光施設や公共施設から設置を推進していく方針を決め、観光情報などの配信の他、災害時には地域住民の皆さまへ無償開放もするとのことです。昨年秋の予算特別委員会では持ち時間40分間全てを「茨城県の魅力度向上」に絞りさまざまな提案しました。このように実現して頂いた茨城県庁の職員の皆さまに感謝です。
平成25年第3回定例会 予算特別委員会(平成25年10月23日)
(青山大人)次の質問にうつります。この地域ブランド総合研究所の調査,主要5項目以外にもいろいろな細かい項目がございますが,そういった細かい項目を見てみますと,例えば,学術や芸術の項目では,茨城県が全国で第6位,IT先端技術の項目でも,茨城が全国で第5位と高い順位の項目もあります。低いところばかりに注目するのではなくて,こういった茨城県の強みのイメージをさらに定着させていくことも大切だと私は思っております。
そこで今回,茨城県内の無線LANの普及促進を提案させていただきます。
茨城空港でも,ミャンマー便が就航するというふうに伺っておりますし,さきの本会議代表質問等の答弁においても,茨城空港が海外のLCC航空会社から高い評価を受けており,特に今後,アジアや東南アジアのLCCの就航対策に照準を合わせていくようなことが述べられておりました。最近,国の観光庁でも,海外で人気が高い日本のアニメや漫画の情報を紹介する英語のホームページや、経済産業省が支援する日本のコンテンツ産業見本市コンテンツフェスタなどでも茨城県の大洗を舞台にしたアニメが出ております。今後,東京オリンピックも控えて,海外からの茨城県への観光客がふえるというふうに見込まれております。
また,私自身も海外に行った際は,空港に降りて無線LANがなくて困ることが多々あります。観光庁の2011年度の調査でも,外国人旅行者の約24%が日本の旅行中に最も困ったこととして,無線LANが整っていないことが挙げられております。もちろん国内旅行者にとっても,無線LANが整備されているに越したことはありません。
さらに現在,国においても,災害に強い情報インフラの整備という観点でありますが,無線LAN設備の普及を促進しております。もちろん,無線LAN設備を広げることで,災害時の情報確認やネット回線を使って通話できるので,非常に重要でもあります。つまり,無線LANの整備は,県民の便益の向上にもつながり,かつ,観光振興,情報接触度の向上という観点からも重要なことではないでしょうか。
そこで,県内の観光客に人気のスポットの中で,特に今後,海外からの観光客にアピールする場所を筆頭に県内の無線LAN普及促進を進めIT先端技術の茨城のイメージをさらにアピールすべきだと思いますが,商工労働部長の御所見を伺います。
(商工労働部長)本県の無線LANの整備状況につきましては,公共施設において,茨城県庁舎の一部や茨城空港,つくば国際会議場,袋田の滝や国民宿舎鵜の岬などでは導入をされておりますが,そのほかの施設では,まだまだ整備が進んでいないという状況でございます。また,民間の観光施設におきましても,ホテルや旅館などの宿泊施設等では,無線LANを導入しているところがふえてまいりましたが,観光施設全体で見ますと,まだ十分とは言えない状況でございます。
委員御指摘のとおり,無線LANの不足は,日本を訪問した外国人旅行者にとって,旅行中に困ったことの一番に挙げられており,これを整備することで,観光や交通機関,地図情報などさまざまな情報を容易に取得することができ,外国人旅行者の利便性向上や満足度の向上につながるものと考えられます。また,観光地に来た外国人旅行者が美しい風景やその場で受けた感動などを無料通話やEメール,フェイスブックなどで海外にいる友人や家族に伝えていただければ,口コミとして,茨城県の魅力が直接海外に伝わり,大きなPRになることにもなります。このことは,海外からの観光客だけではなく,国内の観光客や一般の県民の方にとっても利便性の向上などにつながりまして,その整備の効果は大きいと考えております。
御提案をいただきました県や国,市町村の観光施設等での導入につきましては,単に外国人を含めた観光客への行政サービスにとどまらず,委員御指摘の災害時における情報確認など,さまざまな利用が想定をされますので,まずは施設の管理部門や情報関係部門など県の関係部署による検討会を設け,県としての対応方針について総合的に協議をしてまいりたいと考えております。
その中で,県の施設において,どの程度のニーズがあり,どのような使われ方が想定されるのか,また,その整備効果などを検証いたしまして,ニーズや利用者が多く,効果の高い施設のリストアップ,あるいは利用の方法,整備に要する経費の積算などについて整理をし,県としての方向づけをしてまいりたいと考えております。また,あわせまして,民間の観光施設におきましても,やはり観光サービスとして無線LANの整備が求められているという現状がございますので,県や,あるいは県の観光物産協会などを通しまして,その必要性につきまして情報発信をするなど整備を促してまいりたいと考えております。
(青山大人) 前向きな御答弁ありがとうございました。多分,これは別に私に限らず,多くの方がそうだと思うんですけれども,海外へ行く場合,もちろん言葉もわからない地域へ行く場合,例えば,空港にワイファイが設置してあるのかとか,ここの宿泊先にはあるのかとか,結構そういうところが旅行先を選ぶ中で大きな要因を占めるというふうに思っておりますし,ぜひ,前向きに整備計画を検討してもらって,県の海外向けの外国語の観光案内のホームページ等で茨城県は,空港とかどこどこでワイファイが整備してありますよとか,そういう宣伝なんかもさらにしてもらえると,海外からの旅行者向けに優しい茨城県かなというふうに思いますので,ぜひそういったことも含めまして,御検討のほどをよろしくお願いいたします。